マカというハーブ

 

マカはハーブとして有名ですが、これは南米のペルーを中心に植生しているアブラナ科の「Maca」と書く多年生植物のことです。

 

マカがハーブとして使われるのは根の必須栄養素を多く含んでいる部分で、その栄養値は他のアンデス地域でいろいろ栽培されている植物の中でも、特に優れた値を示しています。

 

ちなみに乾燥させたマカ100gにおける成分の含有値は、炭水化物59g、たんぱく質 10.2g、繊維8.5g、脂質2.2gなどで、その他にも必須アミノ酸や、ジャガイモの2倍以上もある鉄分やカルシウム、パルミチン酸、リノール酸、オレイン酸などの脂肪酸類、ビタミンB群、ミネラル、グルコシノレート等といったようにとにかくいろいろ豊富に含有していて、まさに栄養源が凝縮された宝庫のようなハーブです。

 

マカと広義的に呼ばれている植物は実は約100種類もあるとされていますが、その中で11種類がペルーに生息しているマカとなります。ペルーでの主な栽培地は、標高4000~5000メートルの高地であるフニン県ボンボン高原などで、マカは重要な食物として、はるか古代のインカ帝国時代から既に栽培されていたという長い歴史もあります。

 

ペルーは南米独特の強烈な紫外線と酸性土壌であり、更に昼夜の激しい温度差などの過酷な自然環境がマカの生育には適しているとされており、マカが土壌の栄養素をよく吸収してしまうので、1回マカを栽培した土地は以後数年間にわたって不毛になるといわれています。

 

マカの種まきの時期は10 ~11月で、収穫は翌年の6~7月ですが、以後に加工が必要です。収穫したマカは強烈な太陽光線に3カ月以上晒して天日乾燥されるのですが、こうして乾燥したマカの根は7年間の貯蔵に耐えるということで、生産現地の人の保存食としても利用されています。